EPCとは?アフィリエイトの成功を左右する指標、計算方法、目安を解説

アフィリエイトのEPC(Earnings Per Click)とは何か?計算方法
EPC(Earnings Per Click)とは、アフィリエイトや広告運用において「1クリックあたりの収益」を表す指標です。
計算方法
具体的には、アフィリエイトリンクが1回クリックされるごとに、平均でどれだけの報酬が得られるかを示します。計算式は次のとおりです。
EPC = (一定期間内の報酬合計) ÷ (同期間内のアフィリエイトリンクのクリック数)
たとえば、1ヶ月で10,000円の報酬が発生し、その間にアフィリエイトリンクが1,000クリックされている場合、EPCは10,000 ÷ 1,000 = 10円となります。
報酬もアフィリエイトリンクのクリック数もASPの管理画面で確認できます。
アフィリエイトにおけるEPCの背景と重要性
EPCの位置づけ
アフィリエイトでは、商品やサービスの広告を掲載し、ユーザーがリンクから購入や契約をすると報酬が発生します。アフィリエイター(メディア運営者)は、成果報酬を最大化するために「いかに効率よく顧客を誘導し、成約を増やすか」を常に検討しています。
EPCは、クリック数に対する収益パフォーマンスを可視化する指標です。クリック数は伸びているのにEPCが低い場合は、成約が思うように発生していない可能性があります。そうした場合には、コンバージョン率(CVR)向上やサイト・広告の改善策を検討する必要があります
EPCが高い場合・低い場合の意味
EPCが高い場合
- 報酬が高単価
- クリック後の成約率が高い
こうした状況では、広告主のLPは最適化されており、アフィリエイターからの送客ユーザーとのニーズが上手く合致している可能性が高いといえます。
EPCが低い場合
- 報酬が低い
- クリックはあるが、成約に結びついていない
このような場合は、広告主はLPの改善によりコンテンツの訴求内容を見直す必要があります。アフィリエイターは取り扱う案件自体を再検討することが多いです。
アフィリエイトでEPCが重視される理由
アフィリエイト運営や広告運用全般では、「クリック数を集めるだけでなく、いかに費用対効果を最大化するか」が重要です。
クリック単価(CPC)やCPA(Cost Per Acquisition)などさまざまな指標はありますが、アフィリエイト運営側(メディア運営者)の視点に立てば、「どのくらいのクリック数でいくら稼げたのか」というEPCは非常に分かりやすく、指標としてよく活用されます。
広告主側にとってのEPCの重要性
費用対効果の把握
広告主は、広告クリックによって自社がどれくらいの成果報酬を支払うことになるのかをEPCから把握できます。クリック単価に対して成果が見合っているかをざっくりと確認できるため、ROI(投資対効果)を考えるうえで便利です。
アフィリエイターへの魅力アピール
EPCが高いプログラムは、アフィリエイターに「この案件を紹介すると効率よく稼げる」という印象を与えます。その結果、優秀なアフィリエイターを集めやすくなり、広告主にとっては売上増が期待できるメリットがあります。
アフィリエイターにとってのEPCの重要性
収益性を素早く比較できる
複数の案件を扱う際、どの案件がより稼ぎやすいかを判断するためにEPCを指標とすると分かりやすいです。EPCが高い案件ほど、効率よく稼ぐ一つの指標になります。
効率的な投資判断が可能
アフィリエイターは広告や記事を作成するためにコストや時間を投下します。EPCが低い案件に労力を注いでもリターンが少なくなりがちなので、限られたリソースを有効活用するためにもEPCは重要です。
EPCの「明確な目安」はない?
アフィリエイトにおけるEPCには、「これが正解」という明確な目安は存在しません。多くの人が「EPCの基準値を知りたい」と考えますが、その数値は案件、ジャンル、トラフィックの質、CVR(コンバージョン率)、ASPによる計算方法の違いなどのさまざまな要因によって大きく異なります。
例えば、単価の高い金融系や転職系の案件ではEPCが数百円~数千円になることもありますが、物販アフィリエイトでは数十円~百円程度に落ち着くことが一般的です。
またASPによっては発生ベースと確定ベースでの計算方法が各社バラバラです。このような事情からアフィリエイターにとては、EPCはあくまで案件選びの「参考値」として捉えておくのがおすすめです。
アフィリエイターがEPCだけで案件を判断する際の注意点
EPCだけで案件を選んでしまうと以下のようなリスクもあります。
競合が激化しやすい
EPCが高い案件には多くのライバルが集まり、SEOや広告費用の面で競争が激化する可能性があります。結果的に上位表示が難しくなり、収益が想定より伸びないリスクもあるでしょう。
広告主の安定性リスク
EPCが高い案件でも、広告主が急に終了したり、報酬条件が変更されたりするリスクがあります。一つの案件に依存しすぎると、万一のとき収益が大幅に減少してしまう恐れがある点に注意が必要です。
SEOやリスティングなどの手法の混在
EPCはSEO流入なのかリスティング広告流入なのかといった流入経路を区別しません。どの手法でトラフィックを集めているかによってコスト構造やリスクが変わるため、同じEPCでも実際の収益性は大きく変わります。
広告主がEPCを改善するための施策
EPCが高い案件は、アフィリエイターにとって魅力的な存在となります。広告主が積極的にEPCを高めることは、優先的に案件を取り扱ってもらううえで大切なポイントです。以下は広告主が行える改善策の一例です。
LPの最適化やクリエイティブの強化
- ランディングページ(LP)の最適化
デザインやコピー、ユーザー体験(UX)を改善することでコンバージョン率(CVR)を引き上げ、EPCを向上させます。 - 広告素材のアップデート
定期的にバナーやテキスト広告を刷新し、クリック率(CTR)の向上を狙います。アフィリエイターが利用しやすい素材を豊富にそろえることも重要です。
アフィリエイト報酬の見直し
- 報酬アップや継続報酬の導入
単価を上げたり、継続課金モデルの報酬を用意したりすることで、EPCを底上げできます。 - 売上増やLTV(顧客生涯価値)の試算
ただし、報酬アップが自社の利益に見合わない場合は赤字化リスクもあるため、慎重に検討する必要があります。
アフィリエイターとのコミュニケーション強化
- 情報共有の徹底
商品のアップデートやキャンペーン情報をこまめに提供し、訴求力の高い記事や広告を作りやすくします。 - オリジナルクーポンや特典の提供
アフィリエイター専用の割引コードや特典を用意することで成約率を高め、EPCアップを狙います。
提携審査の最適化
- 媒体の選別
ブランドイメージにそぐわないサイトや不正目的の媒体と提携すると、クレーム増やCVR低下などの悪影響が出る可能性があります。 - ターゲットと合うアフィリエイターを選ぶ
ターゲット層にフィットした媒体ほど、高い成約率を期待でき、結果としてEPCも高まりやすくなります。
計測の正確性向上とCookie有効期間の最適化
- 計測漏れの防止
クリックやコンバージョンが正しく計測されていない場合、EPCが実態より低く見えてしまうため注意が必要です。 - Cookie寿命の適正化
購買までに時間がかかる商材では、Cookieの有効期間が短いとCVが正しく拾えず、EPCが低く計算される場合があります。30~90日など商材に合った期間を設定しましょう。
EPC改善はDairinで
とはいえ、アフィリエイターはEPCの高い案件を選ぶ傾向にあります。EPCをを少しでも改善したいという広告主様は、わたしたちの提供する、タグを貼るだけで無料で導入できる、成果計測システム 『Dairin(だいりん)』をご活用ください。(Dairinの利用料は成果報酬の10%です)
アフィリエイターとの直接やりとりOK
既存ASPでは、アフィリエイターと広告主が直接やりとりできないため、訴求方法の改善やクリエイティブの最適化が難しく、EPC向上の妨げになっています。
Dairinでは直接やりとりが可能なため、広告主はアフィリエイターの訴求方法を把握し、効果的な改善策を提供できます。また、アフィリエイターからLP改善などの要望を受け取ることで、双方が連携してコンバージョン率を高めることが可能です。
さらに、優秀なアフィリエイターには特別単価の提供や共同施策の実施も可能になり、広告費の効率を最大化。結果として、EPCが大幅に向上します。
正確な成果計測でEPC向上
Dairinは1st Party Cookieのみを活用した計測システムを採用しており、ITPの影響を受けずに正確な成果計測が可能です。最新のブラウザ制限にも対応しており、安定した計測環境を提供します。
さらに、クロスドメイン計測やクロスブラウザ計測にも対応しているため、InstagramからLINEへの移動や、スマートフォンで閲覧後にPCで購入するケースなど、従来のCookie計測では捉えにくいコンバージョンもしっかり把握できます。
計測漏れの防止は、アフィリエイターにとっても広告主にとっても重要なポイント。成果を正確に計測できることで、公平な評価が可能になり、信頼関係を強化。結果として、EPCの向上と安定したパートナーシップの構築につながります。
まとめ
EPC(Earnings Per Click)は、アフィリエイターと広告主の双方にとって非常に重要な指標です。アフィリエイターにとっては効率的に稼げる案件を見つけるうえで役立ち、広告主にとっては費用対効果を把握しながら優良メディアを獲得する手がかりとなります。
広告主はEPCを高めるためにLP最適化や報酬設計の見直し、アフィリエイターとのコミュニケーション強化などさまざまな施策を行うことで、魅力あるアフィリエイトプログラムを構築できます。